2012年3月1日木曜日

浮く石

抗火石 軟質…浮く様子
 今日は近年稀少になった、プカプカ浮かぶ伊豆諸島の軽い石を紹介します。昔は伊豆諸島に沢山あったという水に浮かぶ石です。浮くほど軽いために極めて多孔質ですが独立した気泡が石の内部に沢山あって浮かぶのでしょうか、意外に水を吸いません(普通の石よりははるかに吸いますが。)。それに対して、乾燥した状態では水に浮かぶくらい軽い石でありながら水に入れると一瞬浮いた後にジワジワ沈んでいくような石の方は、吸水後は一変して重くなります。連続した気泡が通っていて、内部の隅々まで水が充満するのでしょうね。
これらの浮くほど軽い石は石としては意外性があって面白く、お菓子のかき餅の様に恐ろしく簡単に削れてしまうので、彫刻や加工をするには削りやすいといえば削りやすく、もろ過ぎるといえばもろすぎな石です。一長一短ですね。もっとも最近はもっと硬くて(とはいえ簡単に削れますし手鋸のレンガ鋸でも切れる。)重い(とはいえ一般的な御影石などの約半分の重量なので軽い)軽石がほとんどですので貴重な存在になりました。

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