2015年6月30日火曜日

ヒバカリ君、あらわる。

 朝、庭の水がめのメダカに餌をあげていると、水面の浮草であるホテイアオイの葉の間から茶色い枝状の物体がチラリと見えている。ん?と思いよく見ると蛇の尻尾。水瓶の上に登って浮草に隠れているなんて、小魚やカエルの好きなヒバカリだなと、尻尾を持ってズリズリ引っ張り出す。
 ヒバカリは俊敏な蛇で動きが早く、捕まりそうになると首元に力を入れ、毒蛇の真似のつもりか頭を三角にして、鎌首をもたげて威嚇してきます。小さく細い蛇ですから健気な精一杯の抵抗です。でも、この形態模写と威勢の良い威嚇が功を奏したのでしょう、この可愛い蛇は長い間毒蛇と思われ、“噛まれたらその日ばかりの命”ともっともそうな尾鰭がつき、ヒバカリという名になったそうです。実際には無毒なのはもちろん、毒牙や犬歯の様な鋭い長い歯自体が無く、小さな小さな歯が綺麗に並んでいるだけの口ですので噛ませてみてもちょっとチクチクする程度で何の問題もない安全な蛇です。いや、水がめのメダカを食われるのは問題か・・・(苦笑)
 そして子供たちの体験に協力してもらう為、ちょっと捕獲してリビングへ持っていくと・・・

先日のアオダイショウを触ったことで自信がついているのか、ヒバカリを「持ちたい持ちたい!」と言って近寄ってきて、さっと受け取った次女。頭の持ち方もソフトで、なかなか扱いが上手になってきました。普段はかなわない事ばかりのお姉ちゃんに対して、『どうだ!』と言わんばかりの嬉しそうな目をしています。
前回のアオダイショウの時は距離を置いていた長女も、持てないのか?という妹の無言の優越感に鼻持ちならぬ様子。そして自分からチャレンジすると言ってきました。そして持つと、「こんなに小さかったら大丈夫だよ。凄いスベスベで・・・、意外と可愛い・・・。」といって持てました。持ち方も優しくて理想的。やったね。
 別に女の子が蛇など持てなくても良いのですが、無毒で安全なヒバカリに、“噛まれたら命はそのヒバカリ”と言う名がついてしまったように、如何に先入観や理解しようという姿勢の不足が誤解を生み、その誤解が広まってしまうということが怖い物かを知るには丁度良い機会と思いました。
 恐いとか、毒があるのではないかを思えば駆除・排除・恐怖の対象となると思います。しかしそれはヒバカリに対しては事実無根な迫害な訳であって、こういう事の延長線上に差別とか虐めとかがある気がします。ヒバカリ君、ご協力ありがとう。(ヒバカリ君には庭にお帰り頂きました。)

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