2016年5月3日火曜日

内房新緑ハイキング。

 今日は房総のどこかでハイキングをしようということで、いくつかの山ルート等を検討した結果、以前に仕事で伺った『きみつのさんぽ道』の方がハイキングコースとして魅力的で、そちらに行くことに決定しました。こちらは造園緑化業界で有名な内山緑地建設さんが整備されている山。美しく管理された庭園や山が無料開放されています。グルリと全て回って1.5時間のコース。


 まずは普段はなかなかお目にかからないハンカチの木がお出迎え。丁度今時期が開花時期のようです。新緑に白い花が綺麗。
 マグノリアの小径。もうほとんどのマグノリア(モクレンの仲間)の花は終わってしまっていましたが、それに勝るとも劣らない新緑の小径になっていました。風薫る5月らしい緑と花の香りに包まれた上に小鳥の囀りも響き渡り、シートを敷いてランチしたくなるような場所でした。こんなに素敵な風景は有料の植物園でもなかなかお目にかかれない見事なものです。一流の造園緑化会社さんの運営ということだけでは答えにならないほどに樹の生かし方間引き方が見事です。元からあった(?)高木の間に低木や小潅木、花木を上手に配され、足元には宿根草がちりばめられ、とても上手に人間の手が加えられた風景作りという印象でした。里山+イングリッシュガーデンとでもいったら良いのでしょうか、素晴らしい空間で豊かな時間を過ごすことができます。

 ツツジの時期のため、園路のあちこちでツツジが出迎えてくれました。クマバチも蜜を求めてブンブンと飛び回っていました。春ですね~。
 ちょっとした風景がイチイチ美しい。自然だけれども人が適切に木の枝や混みあった樹を間引いたりして光が林床まで届くように管理されているようでした。光が入ることで宿根草のような植物も育つし、木漏れ日を受けて風景が様々に変化する様子もより絵になるのだと思います。

切り株から萌える新しい命。

園路には巨木がさりげなく生えています。左の巨木は食べられるドングリがなるスダジイ(シイノキ)。千葉のような照葉樹林を自然のまま放って置くと、最後に繁茂する代表的樹種がこのスダジイだそうです。あくが少なくて炒っても生でも美味しく食べられる貴重なドングリ。足元にも古いドングリがたくさん落ちていました。

谷を挟んだ向かいの尾根の新緑を眺めながら、ドーナツなど食べつつ小休止。

イチョウは新緑の綺麗な針葉樹。こんな幅広の葉だけれども針葉樹らしく真っ直ぐ空に向かって成長します。漢字では公孫樹とか銀杏と書きますが、公孫樹は“植えても実を食べられるのは孫の代”というところからきているそう。樹皮にはコルク層があるので火に強く丈夫な樹で、太古から存在する生きている化石の一つ。材は柔らかく油分が多いので水はけがよく、まな板の最高級材の一つになります。
マグノリアの小径の見返り風景。
途中々々に雲南オガタマという低木があって、3~5cmほどの乳白色の花を咲かせていたのですが、この花のお陰で辺りにバナナのようなメロンのような甘い香りが漂っていました。帰って調べると、別名バナナの木。なるほど、まさに(笑)。この雲南オガタマもモクレン科でマグノリアの一種のようでした。
 園内を十分に楽しんだところですでに13時を過ぎてしまったのでランチへ向かいます。今日は以前から興味があった古民家cafe夜麦さんへ向かいます。築200年の古民家を改装してカフェにされているとのことで楽しみなのと、手間のかかった丁寧なお料理が味わえるということでお腹が鳴ります。

マザー牧場絡みの渋滞を避け、鹿野山をぐるりと回って国道127号~465号、県道182号から県道34号線、長狭街道に入り、道沿いに夜麦さんの駐車場発見。母屋はここからは見えません。坂道をちょっとだけ登ったところに母屋があります。
で、母屋の中。ただただ落ち着きます!なんでしょう、この落ち着き。安心感。歳のせいか日本人の遺伝子のせいなのでしょうか、床に根が生えてしまったように落ち着いてしまいました。素敵な建物とか癒しの空間とか色々あるけど、こうは落ち着きません。不思議なものです。

長い軒のそとは長閑なお庭。ヤギも飼われていると思ったのですが、声はすれども姿は見えず・・・。
お食事はそぼろ丼、カレー、ナポリタンを頂きました。どちらも素材を生かした素朴で丁寧な美味しいお料理でした。デザートにはバナナマフィンと夏みかんソースのシフォンケーキ。こちらも美味しかった。
母屋全景。この急角度のトタン屋根、草葺屋根にトタンを被せた典型ですね。歴史を感じます。
 お腹もいっぱいになったところで今度は千葉の棚田である大山千枚田へ向かいます。
田植えがされていました!美しい!

 アマガエルはゲロゲロ、シュレーゲルアオガエルはコロコロとカエルの大合唱の中、田園の涼しい風が斜面を駆け上がってきて気持ちよかったです。以前は夜に来て棚田のライトアップを楽しみましたが、早苗の時期の棚田もやはり綺麗でした。
 お次はカステラ工房ルアーシャイアさんでカステラを買ってからガラス工房アルコスさんへ

ネットで大山千枚田付近をしらべていて出合ったアルコスさんのFaceBookページ。幻想的な工房の建物と綺麗なガラス作品を見て、奥さんと「行ってみよう!」となりました。看板にしたがって細い道をくねくねと登っていくと駐車場に到着。草刈をされている方がご主人かなと尋ねると笑顔で案内くださいました。入り口は藤とバラのアーチで香り立ち、その向こうに綺麗なお庭が覗きます。
アルコスさんのお庭。低花木とそこここに宿根草やハーブが植えられ、ご主人であるソウザ・ムリロさんの園芸好き具合が想像されます。椅子とテーブルを出して、ゆっくりお茶をしたくなってしまう静かで綺麗なお庭です。右手の白い壁がセルフビルドされた工房。
工房全体が視界に入りました。窓が幻想的です。池には金魚やメダカが泳いでいました。
ドアの彫刻が細かく、色合いも鮮やか。床には作品のガラスが贅沢に沢山埋め込まれていました。屋内にはソウザ・ムリロさんの綺麗なガラス作品が沢山展示されていて目を奪われます。子供達と見ていると製作体験のデモを見せて下さいました。予約していなかったですが、すぐ出来ますよという事でやらせて頂くことに。
次女から体験スタート。2000℃を超える超高温の酸素バーナーの炎で透明度の高い耐熱ガラスを使っての作品作りが体験できます。ブラジルご出身のイケメン工房主のソウザ・ムリロさんが手取り足取り爽やかな笑顔で丁寧に教えてくれます。来日10年とのことで日本語もペラペラでいらっしゃるので娘も楽しそうに作業していました。

出来上がった作品。子供二人とも嬉しそうに首に下げていました。

隠れ家的カフェの多い千葉。また他にも色々探索がしたくなる今回の小旅行でした。


ついでで、大山千枚田で見つけた四葉のクローバー。いいことあるかな。

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